椋では、毎月、以下の句会を開いています。
■定例会=第1日曜日/東京都国立市・矢川緑地周辺を吟行/会場…くにたち郷土文化館/11時集合4時半まで/席題あり
■関西句会=第1水曜日/北小松・今津など湖西線沿線を吟行
■つうしん句会/第2土曜日/FAXかメールで投句、互選します/兼題あり
■谷保城山句会=第3土曜日/国立市・谷保城山周辺を吟行/11時集合5時まで
そのほか、石田郷子が指導する教室もあります。
■JALアカデミー銀座教室「実作俳句」/第1木曜日午前/兼題による句会形式。ときどき席題句会、吟行あり/※一月は第2木曜
http://www.jaca-culture.jp/ginza/haiku_make.html
■響(とよ)の会/第2木曜日午前/深川芭蕉記念館/初心者中心の句会、席題あり/※一月は第3木曜
■よみうり文化センター荻窪ルミネ「吟行俳句」講座/第2金曜日午後/荻窪周辺の公園を吟行
http://www.ync.ne.jp/center/ogikubo.htm
2007年12月16日日曜日
椋 19号
◆椋集より
鵯(ひよどり)
石田郷子
燕去月(つばめさりづき)ことごとく風の木々
蔓草の巻きのぼりたる秋日かな
きのふけふ秋の草刈してをられ
地を吹いてゐる一本の蒲の絮
月を待つ芋のくびれのめでたけれ
掃除機の音も秋澄む記念館
途切れなく人の流るる秋の暮
海鳴りといふをたしかに草の花
鵯のせつなきこゑの渡るなり
蓬髪に歩みて天の高きこと
◆椋アンソロジー 石田郷子編
漸くに萩のそよげる日となりぬ 高橋 梓
葉生姜ものせて十五夜飾かな 林 のあ
南部鉄風鈴そつとしまひけり 松田康子
ややありて妻の返事や水蜜桃 小川 久
小鳥来るときどきカフェを開けてをり 川島 葵
山高く海深くなる帰燕かな 星野 繭
よく飛んで水に乗りけり稲子麿 田野いなご
をなもみをつけて昨日を忘れたる こうだなゑ
どんぐりの数は知らねどそのひとつ 木の子
ひめむかしよもぎの絮をつけくれし 対中いずみ
落ち合へばまた新しき秋の風 海津篤子
波ふいにしぶけり思草に蕊 田中英子
流木に昂る秋の潮かな 柚子谷イネ
流木に竹の混ざりてちちろ虫 井関雅吉
よう来たと海の囁やく秋霞 Aki
海桐の実まだ青かりし浜歩く 柚子
砲身に海の広がる草紅葉 小椋 螢
三人の思ひ違ひや草の花 かすみ
天暗く川は鈍色草の花 日余子
とかげの尾きれいに伸びて秋の昼 小林木造
椀洗ふ音に終りぬ芋煮会 岩崎裕子
遠くまで夕日とどきぬ野紺菊 井上和佳子
夕霧の椎も小楢も冷やしつつ 亀井千代志
狂ほしきまでの潮の香秋陽落つ 森 日雀
露の宿たたみしものを足元に 立本美知代
あぢさゐの錆びたる毬に秋の蜂 田中遥子
新藁を注連に綯ひたる神輿かな 境野大波
日輪のこぼれ落ちたり柿は手に 北川比沙子
もう母を探すことなき畠の菊 平野いく子
雨やんで機織虫と思ひけり 橋本シゲ子
聞こえくる湯揉み唄とや秋澄めり 澤瀉邦安
ロッカーといふ生き方や胡桃割る 今田宗男
効きすぎは君の言葉か唐辛子 ともたけりつ子
還暦の未婚また良し西鶴忌 谷川つきよ
図書館に行くだけの日や銀杏散る 小関菜都子
鹿肉の艶は七色冬隣 柿崎理恵
水鳥の騒ぎ出したる紅葉かな 安藤恭子
蓬髪に歩みて天の高きこと 石田郷子
鵯(ひよどり)
石田郷子
燕去月(つばめさりづき)ことごとく風の木々
蔓草の巻きのぼりたる秋日かな
きのふけふ秋の草刈してをられ
地を吹いてゐる一本の蒲の絮
月を待つ芋のくびれのめでたけれ
掃除機の音も秋澄む記念館
途切れなく人の流るる秋の暮
海鳴りといふをたしかに草の花
鵯のせつなきこゑの渡るなり
蓬髪に歩みて天の高きこと
◆椋アンソロジー 石田郷子編
漸くに萩のそよげる日となりぬ 高橋 梓
葉生姜ものせて十五夜飾かな 林 のあ
南部鉄風鈴そつとしまひけり 松田康子
ややありて妻の返事や水蜜桃 小川 久
小鳥来るときどきカフェを開けてをり 川島 葵
山高く海深くなる帰燕かな 星野 繭
よく飛んで水に乗りけり稲子麿 田野いなご
をなもみをつけて昨日を忘れたる こうだなゑ
どんぐりの数は知らねどそのひとつ 木の子
ひめむかしよもぎの絮をつけくれし 対中いずみ
落ち合へばまた新しき秋の風 海津篤子
波ふいにしぶけり思草に蕊 田中英子
流木に昂る秋の潮かな 柚子谷イネ
流木に竹の混ざりてちちろ虫 井関雅吉
よう来たと海の囁やく秋霞 Aki
海桐の実まだ青かりし浜歩く 柚子
砲身に海の広がる草紅葉 小椋 螢
三人の思ひ違ひや草の花 かすみ
天暗く川は鈍色草の花 日余子
とかげの尾きれいに伸びて秋の昼 小林木造
椀洗ふ音に終りぬ芋煮会 岩崎裕子
遠くまで夕日とどきぬ野紺菊 井上和佳子
夕霧の椎も小楢も冷やしつつ 亀井千代志
狂ほしきまでの潮の香秋陽落つ 森 日雀
露の宿たたみしものを足元に 立本美知代
あぢさゐの錆びたる毬に秋の蜂 田中遥子
新藁を注連に綯ひたる神輿かな 境野大波
日輪のこぼれ落ちたり柿は手に 北川比沙子
もう母を探すことなき畠の菊 平野いく子
雨やんで機織虫と思ひけり 橋本シゲ子
聞こえくる湯揉み唄とや秋澄めり 澤瀉邦安
ロッカーといふ生き方や胡桃割る 今田宗男
効きすぎは君の言葉か唐辛子 ともたけりつ子
還暦の未婚また良し西鶴忌 谷川つきよ
図書館に行くだけの日や銀杏散る 小関菜都子
鹿肉の艶は七色冬隣 柿崎理恵
水鳥の騒ぎ出したる紅葉かな 安藤恭子
蓬髪に歩みて天の高きこと 石田郷子
■「椋」19号は、12月5日に発行されました。
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